8月後半よりベルギー留学をしているChura★Iメンバーの小川秀雄君のコラムがスタートします。ベルギーで感じたことや、海外に出てわかったことや見えてきたことなど、秀雄君ならではの目線でレポートします。皆さん、どうぞお楽しみ下さい。
『月曜午前』
先生はいなかった。
今日は自習、何をしよう。そんなことを思いながら部屋で待ってたら、一つ気づいた。クラスメートが、いない。 ……間違ったんか? 不安がよぎる。怖。どうなるんだろ。わっからん。でも来ないよりはいいし。
とりあえず先生に時間割見せようか。 1人日本人が静かにテンパっている。どう映っていたのだろう。 待機するように言われ本を読んでいたら、いつぞやのクラスメートが大勢入ってきた。えー、いるんかい。そしてしばらくしたら、みんな帰っていった。何でや。 話を聞いたら、「この時間担当の先生いないから、帰っていい」ということらしい。(約3〜4時間) とんだ神である。
めっちゃウィンウィンじゃねえか。生徒は好きなように時間を使い、教師は休み、テンプレと化した作業的な自習という地獄など存在しない。効率的かつ優しい世界がその部屋にはあった。
しかしだ。分からない。何していいのか分からない。家には帰りたくない。絶対動けなくなる。ニート気質に今、家を与えてはいけない。ああ、どうしよう。まだ遊び方もよくわかっていない。気づいたらもうクラスメートいないし。強いて言うなら目の前にある本しか頭に入らん。…フラ語勉強してえ。
急に檻から放たれた動物は、すぐに出ようとは思わないらしい。ふとそんなことを思い出した。
先生は、いなかった。自分は1人、自習した。
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